「お兄系」と呼ばれるメンズファッションを販売する「SILVER BULLET」は、楽天市場、ヤフーショッピング、ビッダーズの各モールで人気を集める有力サイト。サイトを運営する株式会社ピー・ビー・アイ様は、現在、12店舗を展開している。
ネットショップをはじめて3,4年経ったころ、売上は伸びてはいたが、購入してくれる可能性のある全ての顧客にあたれていないと考え、複数モールでの展開を開始。また、同じ商品でもテイストの違う店舗を作れば違う見せ方ができるので、購入してくれる顧客層が広がるという考えもあった。
「しかし、実際複数の店舗を運営してみると、在庫の問題が大きいことに気がついた」と高木社長は振り返る。多品種のセレクト商品を販売していて、1商品あたりの在庫は少なかったため、複数の店舗を展開した際にそれぞれのサイトに何個ずつ在庫を割り振るかが非常に重要になる。割り振り方を間違えれば、倉庫には在庫があるにもかかわらず、割り振った在庫数が売れてしまったショップでは「在庫切れ」と表示されるようになり、機会損失が発生してしまうことが分かったという。
そこで、もともとアイルの販売・在庫管理システム「アラジンオフィス」を導入していたので、これと連動できるよう、ピー・ビー・アイ様が意見をだしながらアイルが開発したのが、ネットショップ向け管理ソフト「CROSS MALL(クロスモール)」であった。
今まで人の手で行っていた作業をソフトがやってくれるようになったので、効率的にサイトの運営ができるようになったという。
「スタッフのモチベーションが高まったのも、思わぬ効果であり、大きな変化だった」と清水上氏(FUGA楽天市場店店長)。
在庫を割り振るとなると、どうしても売れるショップに最も在庫が偏ってしまう。少数しか割り振られなかったショップの担当者にとっては、いくら頑張ってもその在庫数しか売れないので、モチベーションが下がる可能性もあった。「CROSS MALL」を導入して全ショップが同じ在庫数を扱えることで、それぞれのスタッフが今まで以上に売るための仕組みを考えるようになった。システム化により人的ミスを防ぐことができたのも、スタッフの意欲の変化につながっている。
経営面で積極的に打って出られるようになったのも効果のひとつだ。例えば、新しいショップを開設するとなると、新ショップのための在庫割当をどうするか、しっかり固めてからショップを開設する必要があった。しかし「CROSS MALL」を導入してからは、ショップ開設にかかるスタッフの負担は少なくなり、在庫も他のショップと連動しているので、売り残しの危険性が少なくなった。そのため、テスト的にショップを開設することも可能になっている。
「CROSS MALL」を導入して約3年。モールの仕組みや社内の環境に様々な変化があるが、「要望にしっかりと対応してくれている」と高木社長。アイルは楽天の「RMSパートナー」にも選ばれ、最新の状況に対応できる仕組みも取っている。
受注情報というのは情報として大きな価値を持っている。注文に対応するだけでなく、どんな人が購入したか、どういったときに売れたかなど、しっかり分析をし、CRM(顧客関係管理)に活用できるものにしていく予定だ。
今後、日本の事業者は海外展開が必須になってくると高木社長は考え、既に海外のモールにも出店している。
「英語対応なども必要であり、まだまだ『CROSS MALL』が担う役割は大きい。今後もリクエストを出しながら、一緒に成長していければ」と「CROSS MALL」と共に事業を伸長させる意向だ。
会社名 | : | 株式会社ピー・ビー・アイ |
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設立年 | : | 2008年 |
所在地 | : | 東京都世田谷区用賀4-10-1 世田谷ビジネススクエア21F |
代表者名 | : | 高木 孝 |
取扱い商品 | : | メンズ&レディースアパレル |
URL | : | http://www.rakuten.ne.jp/gold/silver-bullet/pb/ |